2004年12月05日

『デルの革命〜「ダイレクト」戦略で産業を変える』

『デルの革命〜「ダイレクト」戦略で産業を変える』を読んだ。
営業マンにも「売れる視点」を持つことができるはずのでおすすめします。

やはり経営者の生の声が一番面白い。
この本は相当ヒット。
「フツーはつまらない」という人には
一読をオススメする。
また、仕入れや購買部門の人にもサプライヤーとの
向き合い方のポイントで必ず参考になる点があるはず。

読み始めはマイケル・デルが幼少のころから
パソコンにはまってオタク少年として
ビジネスをしていくのかと思ったが、
それまでのビジネスの常識といわれていることを
恐れず挑戦する経営者の話になっていった。

デルという企業の成長の変遷にともなって
打ち出していく戦略や施策が変わっていく
流れも面白い。

中でも特に興味深いのは
「顧客志向が異常に強く、それで成功もしている」
という点だ。

・約束は少なめに、実行はたっぷりと
・開発プロセスの早い段階で顧客を巻き込んでおくこと
・顧客が「特別扱いをしてもらっている」関係を作り出すことに成功

事業戦略の変遷も面白いが、
ポイントとしては下記のようにコメントしている。

・成功を確保するには何をやる必要があるのかを確認する際に役に立つ
・少数の共通目標に向けて社員を結集させ、その目標を
 達成しようというやる気を出させるもの
・顧客の目指す目標やサプライヤーの目標を取り込み、
 それをひとつの統一された視点に集約するもの

マイケル・デル自身も学習を怠らない。

「まずこんな質問から始まる。
・デルでの仕事をもっと簡単にするにはどうすればいいか。
・もっと成功するには、もっと有意義な仕事をするにはどうすればいいか。
・顧客は何を好み、何を嫌っているのか。
・顧客のニーズは何か。
・顧客が私たちに望んでいる改善点は何か。どうすれば改善できるのか。
・顧客がもっとビジネスを効率的に行うために何ができるか。」

しかしこの本の中で最もパンチを食らったのは
「ライバルを気にせず、顧客に集中する」というメッセージだ。

顧客を見落とさず、何が一番顧客にとって大きな価値をもたらすのかを考えよと。
見るポイントは上に書いているとおりだが、
ライバルだけをみていてもしょうがない。
ライバルを無視するわけではなく、戦うことは
もちろん大切だが勝ち負けは顧客が決めるということだ。

ちなみに毎年デルでは『ビジョナリー・カンパニー』
を参考にして「大胆不敵な目標」を定めているという
こと。おそらくこのデルの本で書籍の名前が出ている
のは唯一ではないだろうか。それだけ大きな影響が
あったと思われる。



syttjp at 09:15│Comments(2)TrackBack(0) 経営 

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この記事へのコメント

1. Posted by タクロウ   2004年12月10日 18:00
面白そうですね。読んでみたいとおもいます!
2. Posted by dekitan   2004年12月10日 23:16
タクロウさん、
この本本当にオススメです。
ぜひよかったら感想を聞かせてくださいね!

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