2005年07月31日
人材工場:ジャック・ウェルチ わが経営
「ジャック・ウェルチ わが経営(上)」をつまみよみ。
この本は、実は一度読むのをあきらめている。
なんとなくだが、面白くなかった。
今回は「人材工場」という章だけを読んでみた。
これがびっくりするくらい面白かった。
GEの人事制度はよく取材されているが、
仕組みだけではなくその考え方が書かれているものは少なかった。
この本ではその考え方がよくわかる。
このウェルチの考え方はすごい。
よくGEでは下位10%の社員を厳しく評価すると聞くが、
そこでウェルチが書いているのは
・簡単ではなく、常に正しいとも限らない
・しかし最高の人材のチームができる確率は飛躍的に高まる
・ハードルが高まっていくことで組織全体の質を高める
ということだ。
それを「活性化カーブ」と呼ばれる概念に基づき
上位20%、活性化すべき70%、それ以外の10%に社員を分けるというもの。
難しい決断だが、間違った親切をするなという主張は鋭い。
また、GEのリーダーに要な4E+1Pというのを定義しているとの事。
Energy(活力)
Energize(活力を引き出す)
Edge(決断力がある)
Execute(実行力がある)
Passion(情熱)
特にABCでメンバーを分けたときにAとBを
わけるのがPassionだとのこと。
鋭い評価制度ということもあるが、
評価の大事な点は「率直さ」と「公正さ」だということも
重要視している。
それがきちんと実行できるよう、
「セッションC」という経営陣と人事メンバーで
上記の活性化カーブの中でどこに位置づけられるのかを
議論するとの事だ。
活性化カーブが正しいかどうかよりも
共通言語がきちんとできていて
その中で評価や配置が検討されていることは
本当にすごい。
自分たちなりの制度を作り上げていこうと思う。